作:アガサ・クリスティー 脚本・演出:大和田伸也
翻訳:鳴海四郎
多岐川裕美、大和田伸也、東てる美、他
クリスティーが、メアリー・ウエスト・マコットの名で出版した、犯人のいないミステリー。推理小説で人の心の闇を見つめ続けたアガサ・クリスティー渾身の作であり、自身が唯一満足した出来と明言している作品、特有の緻密な手法で一枚ずつヴェールがはがされていくのは事件ではなく、人の《心》。
誰もが思い当たる自責の念をミステリータッチで描き、観客の好奇と恐怖を弄び、やがて救いの手を差しのべる。娯楽としての芝居の魅力たっぷりの本作品ですが、ふと立ち止まって考えさせられる温かさとほろ苦い感覚を呼び覚まします。能面を使った心理描写、装置は砂漠、そこで繰り広げられる現在と過去、シンプルかつ映像のように美しい、舞台の魅力満載の作品です。
マウストラップのコンビ、演出、大和田伸也、照明、佐藤弘樹の美しい舞台。